家はゴタゴタ

娘は思春期、義父は認知症、本人は無職、どうすれば

背筋が凍る話、怖い話(短編)

背筋が凍る話・怖い話 短編集

暑くなってきましたね。

 

そういう時期がやってきましたね。

 

そういう時期なので、そういう話がいいですね。

 

そういう話を集めてみました。

 

実話なので、もしかしたら背筋が凍るかもしれないし、もしかしたら、たいしたことないかも知れません。

 

よろしくどうぞ。

 

(もう15年以上前の話なので、守秘義務は時効で)

 

背筋が凍る話

フリー素材ぱくたそより引用

 

 

背筋が凍る話:亡くなったお爺さんの部屋

妻が育児休暇あけのころ、もといたオペ室ではなく、普通の病棟にまわされた。

 

病棟は7階だった。

 

その日は夜勤で、時おり病室の見回りをしなければならない。

 

夜の病棟は暗く、何とはなしに怖い

 

見回りの時間がきた。

 

薄暗い蛍光灯の元、懐中電灯をもって廊下を進み、各病室のドアを開き電灯で照らし順々に部屋を確認していった。

 

みんな熟睡しており、特に異常はなかった。

 

一番奥の個室は、昨日お爺さんが亡くなった部屋だった

 

部屋には主人がおらず、空き部屋だ。

 

誰もいない部屋を見ても仕方がないので、折り返し戻ろうとした。

 

すると急に、その部屋から喋り声が聞こえた。

 

誰もいないはずなのに声がする。

 

妻は青ざめた。

 

いや、もしかしたら親戚が部屋の掃除にでも来たのかもしれない。

 

いや、もう夜中の12時だ。

 

そんなハズはない。

 

部屋には鍵がかかっている。

 

迷ったあげく、妻は思い切って鍵をあけ、ドアを開いた。

 

電気を点けた。

 

そこには空床のベッド。

 

部屋には誰もいなかった。

 

しかし、確かに声が聞こえる。

 

部屋のラジオからだった。

 

誰もいない部屋のラジオのスイッチを誰かが点け、番組が流れていた。

 

部屋には鍵がかかっていたのに。

 

その番組は、亡くなったお爺さんが毎晩聞いていた番組だった・・・・・・

 

病院での背筋が凍る話でした。

スポンサーリンク

 

怖い話:廊下でカーテンが揺れている

同じく7階で勤務していたころ。

 

また夜の見回りの時間がきた。

 

詰所から懐中電灯を持って、薄暗い廊下を進んでいった。

 

夜の病院の廊下

フリーフォト足成より引用

 

ふと気がつくと、廊下の途中の白いカーテンが揺れていた。

 

誰か窓を開けっぱなしにしたのか。

 

しょうがないので、窓を閉めに近づいた。

 

窓は確かに空いていた。

 

しかも大きく開けられていた。

 

そこから吹き込む風で、カーテンが揺れていた。

 

窓を閉めようとした瞬間、足元になにかあるのに気がついた。

 

懐中電灯で照らしてみると。

 

そこにあったのは、きちんと揃えてある靴だった。

 

7階だったので、地面に激突して即死だった。

 

いくら病院とはいえ、手の施しようがなかった。

 

病院は遺体の処理を行って、家族の元へ返した。

 

そして次の日、また夜勤者が夜の見回りに行った。

 

なぜかその白いカーテンが揺れていた。

 

風は吹いてない、ほかのカーテンはまったく揺れていない。

 

窓は完全にしまっている。

 

なのに、そのカーテンだけが揺れている。

 

それ以来というもの、しばらくのあいだ、夜の見回りにいくたびにそのカーテンだけゆらりと揺れていた。

 

夜勤者は怖がって見回りにいけなかったという。

  

怖い話というより、病院あるあるである。

スポンサーリンク

 

整形外科の患者

次は病院で起きた、腹が立つ話。

 

妻がオペ看の時。

 

整形外科に、ひとりの女性が入院してきた。

 

骨折かなにか忘れたが、そういうケガだった。

 

入院は整形であったが、メンタルもおかしい、という女性だった。

 

主治医はそこそこ端正のとれた顔だちで、患者に人気があった。


数日後、手術がおこなわれた。

 

妻も手術に付き、数時間もかかったが、無事に手術は成功し、あとはリハビリで回復を待つばかりとなった。

 

が、看護師のあいだで噂になっていたのは、その患者がどうも主治医に惚れていたらしいということ。

 

メンタルがなにかしらどうもおかしい、という女性だったのでナイチンゲール現象の反対が起きたのか。

ナイチンゲール現象:看護師が患者を世話するうちに惚れてしまう現象)

 

とにかく主治医のことがどうにも好きらしい。

 

リハビリは順調に進み、退院日が近づいてきた。

 


夜、見回りで彼女がいないことが発覚した。

 

どうした、どこにいったと騒ぎになったとき。

 

救急車が1台到着した。

 

なんと、乗っていたのは彼女だった。

 

退院日が近づいた彼女は、主治医から離れるのが嫌だったのだと。

 

もう1度ケガをすればまた一緒に居られるのではないかと考えた。

 

病院を出て少し歩いたところの歩道橋から交通量が多い国道へ飛び降りた!

 

歩道橋から道路に飛び降り

フリー素材ぱくたそより引用

 

車にはねられ、骨盤と肋骨と大腿骨骨折であった。

 

大ごとである。

 

にもかかわらず、オペ看たちからはブーイングの嵐だった。

 

せっかくオペしてリハして治りかけたのに、また自分から飛び降りるなんてもう、死ねばいいのに!

 

看護師たちが怒るのも無理はない。

 

また飲まず食わずの何時間にもおよぶオペが待ってるのだから。

 

ある意味怖い話。

スポンサーリンク

 

背筋が凍る話:前妻の母

ある休日の晩、前妻とビデオを観ていた。

 

まだ20代だったので遅くても平気だった。

 

ビデオを観ていたら3時、4時になってしまった。

 

そろそろ寝ようか、と思っていたら。

 

近くの国道を救急車がサイレンを鳴らしながら通っていったのが聞こえた。

 

特に気にもせずビデオを片付けていたところ、1本の電話が鳴った。

 

義理の父からだった。

 

電話をとった前妻の表情がみるみる変わった。

 

「お、お母さんが心臓発作で身体が動かんって」

 

心臓発作!?

 

ただごとではない。

 

さっきの救急車はそれか。

 

とにかく実家に急がねば。

 

急いで服を着て、2人で表の国道に飛び出した。

 

早朝4時は、タクシーも何も通っていなかった。

 

1台だけ、一般の車が通りかかった。

 

ぼくは車の前に飛び出し、無理矢理止めた

 

「すいません、この娘の母親が心臓発作で大変なんです!運んでもらえませんか!」

 

「どまで行けばええんや?」

 

「〇〇町まで!」

 

親切な運転手のおかげで、助かった。

 

10分後には前妻の実家についた。

 

運転手に丁寧にお礼をいい、別れた。

 


実家は、玄関を入ってすぐ右に風呂場がある。

 

義父は、風呂場を指さした

 

風呂

フリーフォト写真ACより引用

 

戸をあけてみると、そこには。

 

両手を風呂桶の左右に置き、全裸の義母が湯船につかっていた。

 

目は見開いたまま視線は空中の一点を見つめ、すでにこと切れていた。

 

顔はすでに血の気がなく雪のように真っ白で、死後数時間か経ったのか死斑が首元にできていた。

 

前妻が入ってこようとしたが、見ると発狂すると思い「入るな!」といって止めた。

 

しばらくしたら警察がきて、鑑定を始めた。

 

義母は心臓が悪かったため、いつも心臓の薬を飲んでいた。

 

「何時に薬を飲んだ?」

 

「誰が飲ませた?」

 

と、あたかも身内が犯人のように聞いてきた。

 

母親をなくして衝撃をうけた家族に、追いうちをかけるような警察の態度に憤慨した。

 

母親はまだ50代の若さだった。

 


いろいろな手続きを済ませたその晩、みな疲れはてたため、前妻の姉妹と飲みにでた。

 

疲れでうとうと居眠りを始めた前妻が、ハッと目を開いた。

 

お母さんが出てきた!『頑張るんよ』って言ってくれたんよ

 

するとその妹も

 

うちにもお母さんが出てきた!『ちゃんと生きるんよ』って言ってくれた

 

2人がまったく同じ夢を見るとは思えない。

 

お母さんの思いがまだ現世に残っていたのだろうか・・・・・・

ぼくには霊感がない

短編を集めてみました。

 

実話なので、書いてみたらさほど怖くなかった。チッ。

 

残念ながらぼくには霊感がなく、その手のものを見たことがありません。

 

昔いは怖いと思ってましたが、今は死ぬまでに見ておかないと損だな、と思うようになってしまいました。

 

みなさんの背筋が凍る話、教えてください!

 

スポンサーリンク

 

 

【おすすめ記事】も見てみる

fuku-utsuo.hatenablog.com